なんでもQ&A

このページはいろんな疑問や質問を受けつけて私が調べて答えられるものは答え、
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そして、質問のなかで「これは解る」ものがあったら答えもお寄せください。
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Q&A 質問者/解答者 掲載日 質問/解答内容
Q11 道草夢之介さん H15.4/18 碓氷さんがこれまでに製造した代表的鉋の鋼と製造期間を
お知らせください。
A11 石黒敏正
(碓氷健吾氏から)
H15.5/10 碓氷さんの奥さんから資料をまとめていただきました。
                     
  解答  
Q10 Sさん H14.7/26 砥石のサイズで、30型、40型とありますが、
どのような基準で決めているのですか?
A10 石黒敏正

(今西製砥さんから)
H14.7/26 30型も40型もたてよこの大きさはだいたい
207×75mmで同じであとは厚さと角欠けの状態で
分けているそうです。
私も誤解していたのですが大きな石を30に割ったものが
30型で40に割ったものが40型だと思っていたのですが、
そんな大きな塊はとれず最初から小さく割って掘っている
そうです。(考えてみればあたりまえ?)
ただ単価を決める時の概念として1甲30万円で買った場合
30型なら1丁1万円、40型なら7,500円という考え方は
するそうです。

Q9 香川県きのちゃん H13.6/6 特製金板の使い方を教えてください。
A9 石黒敏正

(西村木工さんから)
H13.6/7 まず是が良を金板の上に少し出して少量の水を
(昔はつばを使ったそうです)落として刃物の押した面全体が
鏡のように光るまで押します。
特に刃先にきれいに当たるまで押すことが目的ですので
途中で乾いたらまた少しの水をおとしてキズがなくなり
鏡面のようになるまで押します。
最後に粉を洗いおとして水だけで空(から)研ぎをすると
よりきれいになります。
押し棒を使うかは個人の自由ですが、使ったほうが力が
入って押しやすいです。
Q8 兵庫県 大谷さん H13.6/4 雪の華は軟材に適しているとの事ですが、
硬材は対してはどうですか?
A8 石黒敏正

(碓氷健吾氏から)
H13.6/5 もともと炭素鋼の特長としては軟材の薄削りに向くのですが、
鍛え方によって硬材にも向くようになるそうで、雪の華は
その両方のいいところを狙って造っています。
実際に、碓氷さんが削り試験をしているところを拝見しましたが、10ミクロン位の削り華を出したあと、ナラやヒノキの節のあるところをがんがん削って、再び薄削りをしても全くなんともありませんでした。
雪の華に関しては、炭素鋼といっても従来のものよりかなり硬く造ってあります。
今のところの試験結果として、軟材の薄削りも硬材や永削りともに問題なく、碓氷さんのお話ではいままでで最高の鉋になるかもしれないとおっしゃっていられます。
鉋の評価がでるまでには時間がかかるのでなかなか一概に言うのはむずかしいです。
Q7 京都府 Sさん
岡山県 Tさん
       他
H13.4/5 マサ目台とオイマサ台の違いを教えてください。
A7 石黒敏正 H13.4/5  鉋を注文する場合、台の種類でマサ目とオイマサを
選ぶ所がありますが時々その違いについての
問い合わせがありますので説明します。
樫の木は杉や松等と違い、芯より外側に向かって
放射状の目が木目となり、年輪と直角になります。

木の輪切図
台尻から見た図 マサ目(柾目)
減りにくいが割れることがある
板目
減りは早いが割れにくい
当社では使用してません。
オイマサ目
(追柾目)

板目と柾目の特長を兼ねそなえている
新潟県では上記の台をマサ目と呼んでますが地域に
よっては呼び方が違う場合があるそうですので
ご注意ください。

西の方面でマサ目、東の方面でオイマサ目が一般的
ですが好みによって分かれます。
マサ目台オイマサ台
左:マサ目台/右:オイマサ台
(写真をクリックすると拡大します。)
Q6 長崎県 手柴さん H12.11/23 次回第9回の削ろう会の開催地はどこですか?
A6 石黒敏正 H12.11/28 11/28 「削ろう会」事務局の杉村さんからお返事を
いただきました。
第9回削ろう会は2001年3月24・25日に岐阜市で開催予定だそうです。
詳細がわかったらまたお知らせします。
Q5 香川県 生島さん H12.11/06 碓氷氏の過去の製品の鋼材を教えてください
(詳しくお願いします)
寿一、剣魂、匠乃華、飛翔

A5 石黒敏正

(碓氷健吾氏から)
H12.11/08 飛翔は青紙スーパーY鋼のY3です。
剣魂、匠乃華はVAR法による青紙スーパー鋼(下記のA1を参照)
です。
寿一は当初は普通の青紙からスタートしてスーパー鋼に途中から変わり最後はVAR法による青紙スーパー鋼も使ったらしいです。
いつまでも同じ鋼にこだわらずどんどんよい商品にグレードアップしていったようで最後の頃の寿一は値段のわりに良い鋼を使ったのですごい値打ち品です。
Q4 香川県 生島さん H12.11/06 碓氷氏が現在新しく開発、手掛けている粉末鋼を
使用した鉋の完成はいつ頃でしょうか?

A4 石黒敏正

(碓氷健吾氏から)
H12.11/08 現在製作中ですが、適切な炭素量の決定や永切れの試験などを経て満足のいく完成品ができるのはもう少し先のようです。
完成したら報告いたします。
解決? Q3 香川県 生島さん H12.11/06 新潟の鉋は白樫に仕込まれていますが何故
赤樫にしないのでしょうか?

A3 石黒敏正

(調査中)
H12.11/06 新潟でも時々は赤樫の台入れもしますが、
ほぼ9割以上白樫ですね。
三木では赤樫が比較的多いのは知ってますが、なぜでしょう?

のみの柄で三木ではグミが多いのに新潟ではツゲになりますが、これは新潟ではグミの木がないためと聞いたことがあります。
樫もそうなのでしょうか?
調べますが、
わかる人教えて!
石黒敏正

(西村木工さんから)
H12.11/08 現在三条の台屋さんは関東方面から仕入れをする材料問屋さんから仕入れをしているらしいのですが(全部ではないと思います)、そのルートではいい赤樫が手に入りにくいとの事です。
九州からのルートもあるらしいのですが、遠いのと扱い量の関係でむずかしいようです。
想像ですが、三木の方面は近いので入手しやすいのではと思いました。
それと赤樫は節や割れでロスがかなりでるそうです。
三木などではそれをうまく小鉋などに利用しているのでは、と思いました。
答えになってますか?
Q2 削ろう会の会場で H12.10/29 幸三郎の玄能は手に入りますか?
A2 石黒敏正 H12.10/29 現在、幸三郎さんは廃業された様子でメーカーからの入手は不可能です。
手に入れる方法は小売屋さんの店頭で見つけて購入するしかないようです。
今月(10月)当社の取引先のお店で探して1軒在庫をもっている店に交渉しましたが非売品扱いだそうです。
気長に探すしかないようです。

Q1 香川県 生島さん H12.10/29 碓氷さんの鉋の「晩悠」も「健明」も青紙スーパー鋼なのに「晩悠」の方が研ぎ易いのはなぜ?
A1 石黒敏正

(碓氷健吾氏から)
H12.10/29 晩悠、健明の鋼はともに青紙スーパーY鋼です。
青紙スーパーY鋼は、従来のVAR(真空アーク再溶解)法の青紙スーパー鋼と違いERS(エレクトロスラグ再溶解)法でつくられた鋼だそうです。
含まれる量が多いと硬くなる成分の炭素量が健明(Y1,Y2)で1.39%、晩悠(Y0)で1.28%で、なおかつ晩悠の方は二回の戻しをかけているので炭素量の少ない晩悠の方が研ぎ易くなっているそうです。


☆ VAR法とERS法についてはあまりに専門的過ぎるので鋼を作る時の製法の違いと思ってください。
  もし希望があればまた調べてここで答えます。


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